
治療費が安くなるのは知ってる。でも、役所に行く気力がどうしても湧かない…

書類を書くことを想像しただけで、具合が悪くなりそう…
うつ病で休職中、治療費の負担を減らすために「自立支援医療」を使いたいけれど、手続きの煩雑さに心が折れてしまっていませんか?
私自身、作業療法士(OT)という職業柄、この制度のメリットは熟知していました。
「絶対に申請した方がいい」と頭では分かっているんです。
でも、いざ自分が当事者になるとなかなか申請できませんでした。
理由はシンプルで、「手続きのことを考えるだけで気が滅入ってしまい、体が動かなかったから」です。
その一方で、ネット上では 「会社にバレるんじゃないか?」 「ローンが組めなくなる?」 といった「デメリットへの不安」から申請を迷っている方も多いと聞きます。
この記事では、現役OTであり当事者の私が、手続きの面倒くささ(リアルなデメリット)と、ネットで噂されるデメリットの嘘と本当を包み隠さず解説します。
30秒でわかる!自立支援医療ってどんな制度?

デメリットの話をする前に、まずは「どれくらいお得なのか(メリット)」をサクッとおさらいしましょう。
一言で言うと、「精神科の通院費が3分の1になる制度」です。

図のように、1回の通院で2,000円違うと、年間では数万円もの差になります。「手続きの手間」をかける価値は十分ありますよね。
さらに、世帯の年収や病状によっては「月額上限(これ以上払わなくていい金額)」も設定されます。
例えば、「上限5,000円」と認定されれば、何度病院に行っても薬をたくさんもらっても、支払いは月5,000円でストップします。
経済的な不安が大きい休職中において、これを使わない手はありません。
【結論】自立支援医療に「致命的なデメリット」はほぼない

では、本題のデメリットについてです。
ネット上でよく噂される「人生に関わるような重いデメリット」は、実はほとんどが誤解です。
よくある3つの不安に、OTの視点でハッキリお答えします。
つまり、「使っても使わなくても、社会的信用は変わらない」ということです。
それなら、医療費が3分の1になるメリットを取った方が絶対にお得ですよね。
【体験談】地味に面倒くさい…リアルなデメリット4選

「じゃあデメリットゼロなの?」と言われると、そうではありません。
実際に利用してみて感じた、「手続きやルール上の面倒くささ(リアルなデメリット)」が4つあります。
これから申請する方は、ここだけ覚悟しておけばOKです。
①指定した医療機関でしか利用できない
自立支援医療は、あらかじめ指定した医療機関や薬局でしか利用できません。
私自身もすっかり忘れていて、用事のついでに普段使わない薬局でお願いしようとしてお断りされたことがあります。ちょっと不便に感じるかもしれません。
また、転院の際は手続きをしないと転院先の病院で利用できないので、気を付けましょう。
②適応の疾患の医療でも対象外になる治療がある
精神科の治療であっても、すべてが安くなるわけではありません。
私の場合は、半年ほど受けていたカウンセリングが対象外でした。
50分で7,000円、2週間に1回受けていたので、月に14,000円の負担は本当に大きかったです…!

受けて本当に良かったけど、高かった…
対象となる疾患の治療は全て適応にしてほしいと思ってしまいますが、こればかりは制度上仕方がないですね。
③受診時に毎回書類の提示が必要
指定した医療機関や薬局では、毎回「受給者証」と「自己負担上限額管理表」を提示する必要があります。忘れてしまうと、保険証の自己負担額で支払うことになります。
私も一度忘れてしまい、3割負担で支払った経験があります。次の診察時に提示すると返金してもらえましたが、手間がかかるので忘れないようにしましょう。
受給者証の大きさは自治体によって異なるかもしれませんが、私のものは一般的なお薬手帳と同じくらいのサイズです。荷物が増えてしまうのはちょっと面倒ですね。
④1年ごとに更新が必要で、診断書費用もかかる
個人的に大きなデメリットだと感じているのが、1年ごとの更新です。
必要書類をそろえて市町村の窓口にいくだけなのですが、一番負担なのが「診断書」が必要なことです。
診断書って意外とお高いんですよね…。私が診てもらっている病院では1枚3,000円ですが、場所によっては5,000円~10,000円することもあるようです。
「1年に1回くらいならいいじゃないか!」と思われるかもしれません。しかし、病気や障害を抱えると、何かと診断書のお世話になります。私自身も毎年3回くらいは書いてもらっている気がします。

「ちりも積もれば…」で、結構な負担になりますよね…
制度上仕方ないことではありますが、診断書の提出は2年に1回くらいにしてくれると個人的には嬉しいです(笑)
診断書代を節約する方法もあります!
「毎年数千円も払うのはキツイ…」という方は、「精神障害者保健福祉手帳」と同時に申請(または更新)するのがおすすめです。
実は、多くの自治体で「手帳用と自立支援用の診断書は1枚で兼用できる」ようになっています。
これを知っているだけで、数千円の節約になりますよ!
実際に自立支援医療制度と障害者手帳を同時申請したときの日記もあります。
思い立ったらすぐ!申請は「3ステップ」で完了

デメリットを確認して「やっぱり申請しよう」と思われた方へ。
手続きは、大きく分けるとたったの3ステップです。
「役所の手続き」と聞くと難しそうですが、やることは「病院で書類をもらって、役所に出す」。これだけです。
ステップ1:主治医に相談して「診断書」をもらう
まずは診察の時に、「自立支援医療を利用したいです」と伝えてください。
医師が了承すれば、専用の「診断書(自立支援医療診断書)」を書いてもらえます。
※診断書の発行には2週間〜1ヶ月ほどかかることがあるので、早めに依頼しましょう。
ステップ2:役所の窓口へ提出する
診断書ができあがったら、以下のものを持ってお住まいの市町村(障害福祉課など)へ行きます。
- 医師から貰った診断書
- 健康保険証
- マイナンバーがわかるもの
- 印鑑
- 世帯の所得がわかるもの(課税証明書など)
- マイナンバー連携で不要な場合もあるので、行く前に電話で確認すると確実です!
ステップ3:受給者証が届く(完了!)
申請から1〜2ヶ月ほどで、自宅に「受給者証」が届きます。
これで手続きは完了です!

「役所に行く元気がない…」という時は、ご家族に代理で行ってもらっても大丈夫です。
また、病院の「ソーシャルワーカー(精神保健福祉士)」さんに相談すれば、書類の書き方や提出のサポートをしてくれることもあります。
一人で頑張りすぎず、周りを頼ってくださいね。
まとめ:デメリットよりも「安心」を手に入れよう
自立支援医療制度は、手続きの面倒くささや、病院が固定されるといった小さなデメリットはあります。
しかし、それ以上に「金銭的な不安が消える」というメリットは計り知れません。
会社にバレることも、将来の足かせになることもありません。
安心して、自立支援医療制度を利用してくださいね。
そして、体調が整って「そろそろ働きたいな」と思えるようになったら。
次は「就労移行支援」という制度が、あなたの社会復帰を助けてくれます。
焦らず、一つずつステップを進めていきましょう。
あなたの回復を、心から応援しています!








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