
うつ病で体調が不安定…
もし障害者手帳があったら、もっと安心して暮らせるのかな…

申請も大変そうだし、「障害者」って呼ばれるのも…
もしあなたが今、精神障害者保健福祉手帳の取得に迷いや不安を感じているなら、この記事があなたの疑問を解消する助けになるかもしれません。
私自身、うつ病と診断され、社会生活に困難を感じる中で「障害者手帳」という選択肢に直面しました。
この記事では、うつ病当事者として実際に障害者手帳を取得した私のリアルな体験談を詳細に語ります。
手帳が、あなたの心を縛る「レッテル」ではなく、「安心と社会参加を広げるツール」になり得ることを、私の経験を通じてお伝えできれば幸いです。

障害者手帳は、必要な支援を受けるための証明です!
ちなみに私は3級です。
1. 「生活費を減らしたい」私が障害者手帳の申請を決意するまで【体験談】

私自身、作業療法士として精神科で働いていた経験から、患者さんや利用者さんが障害者手帳を持っていることは当たり前のように感じていました。
そのため、「障害者」と呼ばれることへの抵抗感は全くありませんでした。 むしろ、生活をサポートしてくれる制度として、そのメリットを理解していたのです。
そんな私が、実際に自身の障害者手帳申請を考え始めたのは、うつ病で休職し、医療費や生活費にかかる費用を少しでも減らしたいと思ったことが直接のきっかけです。
体調の波が激しく、将来への不安を感じる中で、少しでも経済的な負担を軽減したいという切実な思いがありました。
当時は、体調の波が激しく、安定した収入を得る見込みが立たない状況でした。
毎月の診察代や薬代が家計を圧迫し、日々の生活にも影響が出始めていたのです。
そんな中で「障害者手帳って色々な支援が受けれるんだったな」と思い出し、申請へと踏み出すことになりました。
2. 精神障害者保健福祉手帳の基本知識と、うつ病での取得メリット・デメリット

まずは、精神障害者保健福祉手帳がどんな制度なのか、うつ病で取得するための基本的なこと、そして具体的なメリット・デメリットについて解説します。
今回はこころの情報サイトを参考に解説していきます。
2-1. 精神障害者保健福祉手帳とは?(うつ病で取得する条件など)
精神障害者保健福祉手帳は、精神疾患によって長期的に日常生活や社会生活に制約がある方が、様々な支援やサービスを受けやすくするためのものです。うつ病も対象となります。
2-2. 取得してわかった「生活を支えるメリット」【体験談】
障害者手帳を取得すると、様々な優遇措置や支援サービスを受けられます。私が特に恩恵を感じたのは以下の点です。
残念ながら、私の場合は3級だったので、携帯電話料金の割引や交通機関の割引はほとんどありませんでした。
手帳の等級や自治体によって受けられるサービスが異なるため、事前に確認することをおすすめします。
2-3. 取得前に知っておくべき「デメリットと不安」【体験談】
手帳の取得を検討している方の中には、「障害者」となることに抵抗を感じる方も少なくないでしょう。
「自分は本当に障害者なのか」「周りからどう見られるだろう」といった不安や葛藤は、当然の感情です。
私自身は、作業療法士として手帳のメリットを理解していたため、この点での抵抗感はありませんでしたが、そう感じる方がいることは十分に理解しています。
そして、その不安は決して間違いではありません。
しかし、知ってほしいのは、精神障害者保健福祉手帳は、あなたが望まない限り、周囲に開示する必要は一切ないということです。
「障害者」というレッテルへの不安
手帳を持つこと=「障害者」として見られることへの抵抗感は、多くの人が抱く感情です。
しかし、手帳はあなたの心身の状態を公的に示すものであり、それによって「生きづらさを抱えているあなたに必要な支援を受けるための証明」に過ぎません。
手帳は、あなたの価値や能力を決めるものでは決してありません。
周囲への開示・説明の難しさ
「手帳を持っていることを、誰にどう伝えればいいんだろう…」と不安に感じる方もいるでしょう。
しかし、障害者手帳は、あなたが望まない限り、周囲に開示する必要は一切ありません。
会社への提出義務もありませんし、友人や知人、親族など、個人的な情報として誰に伝えるかは完全にあなたの自由です。 私も、必要な範囲でのみ開示しています。
更新の手間
手帳には有効期限があり、2年ごとに更新手続きが必要です。
そのたびに診断書を用意する手間はありますが、これは支援を継続するために必要なことと割り切るようにしています。

診断書ってお高いんですよね…
自立支援医療制度を利用している場合は、一緒に更新もできますよ。
自立支援医療制度についての記事はこちら!
実際に同時申請した時の日記はこちら!
手帳は「権利」であり「ツール」
手帳は、あなたの「弱い部分」を強調するものではありません。社会で生きづらさを感じている人が、必要なサポートを受けるための「権利」であり、「ツール」です。
この視点を持つことで、デメリットに感じる部分もポジティブに捉えやすくなります。手帳を持つことで得られる安心感は、あなたの生活の質を向上させ、回復を後押しする力になります。
3. うつ病で気力がない中でも「障害者手帳」を申請する具体的な流れとコツ

申請手続きは、ポイントを押さえてしまえばそこまで難しいものではありません。
ここでは「無理なく進める」コツをお伝えします。
3-1. 申請の流れと必要書類
自治体によっても異なりますが、基本的な流れは以下の通りです。
- 申請書の入手
居住地の市区町村役所の障害福祉担当窓口で手に入れます。 - 医師の診断書作成依頼
主治医に精神障害者保健福祉手帳用の診断書を作成してもらいます。これが最も重要な書類です。 - 必要書類の準備
申請書、診断書、ご自身の写真、本人確認書類などを準備します。 - 自治体窓口への提出
全ての書類を揃えて、役所の窓口に提出します。
3-2. 【体験談】私が申請でつまずきそうになったことと乗り越え方
うつ病の症状で気力が落ちている時に、これらの手続きを進めるのは大きな負担です。
私も、書類の記入や集める作業に、何度も心が折れそうになりました。
書類作成のハードル

複雑な説明を読むのが辛い!
特に診断書を医師に依頼する際、自分の状況を正確に伝える難しさも感じました。
「小さなステップ」と「頼る勇気」
このように、極限までハードルを下げた「小さな行動」に分解しました。一度に全てやろうとせず、少しずつ進めることで、何とか手続きを進めることができました。
家族や信頼できる人に協力を求めることも大切です。無理せず頼る勇気が、結果的に回復への近道になります。
医師への相談のコツ
主治医に「手帳の取得を検討しています」と切り出し、「日常生活で具体的に困っていること」を詳しく伝えることが重要です。
診断書には、あなたの生活状況が正確に反映される必要があるからです。

私は普段の診察から、伝えたいことをメモにまとめていました!
4. 障害者手帳は「ゴール」じゃない:回復と社会参加へのツールとして活用する

障害者手帳は、取得したら終わりではありません。
それは、あなたの回復を支え、社会参加を後押しするための大切なツールです。
さいごに:手帳は「あなたの頑張り」の証
障害者手帳を持つことは、決してあなたの「弱さ」を示すものではありません。それは、あなたがうつ病という困難と闘い、「生きづらさを解消するために行動した証」です。
この体験談が、あなたがうつ病での障害者手帳の取得を検討する上で、少しでも不安を解消し、前向きな一歩を踏み出すきっかけになれば嬉しいです。
精神疾患を抱えている人が頼れる制度一覧をまとめた記事もあります。









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