
うつ病だけど、障害年金って受け取れるの?

手続きが難しそう…
もしあなたが今、そんな疑問や不安を抱えているなら、この記事がきっと役に立つはずです。
私自身、うつ病による体調不良と、それに伴う金銭面での不安が常にありました。
以前から障害年金の存在は知っていましたが、夫からの「寡婦年金がもらえなくなる可能性がある」という反対もあり、なかなか申請に踏み切れずにいました。
しかし、パート勤務ができるまでに体調が回復したことをきっかけに、「今なら」と申請を決意。
社会に少し申し訳ないという気持ちはありましたが、私には必要な支援だという確信がありました。

今回、障害年金3級の受給が決定しました!
この記事では、精神疾患の当事者であり現役の作業療法士である私が、以下の内容を詳しく解説します。
1. うつ病の私が障害年金を申請しようと思ったきっかけ

私の障害年金申請の始まりは、うつ病で休職中に感じた金銭的な不安でした。
体調が不安定な中、いつまでこの生活が続くのか、経済的にどうすれば良いのかと常に頭を悩ませていました。
漠然とした不安と手続きへの懸念
障害年金のことは、以前から制度として知ってはいました。
しかし、「自分に本当に当てはまるのか」「手続きが複雑そう」といった漠然とした不安があり、具体的な行動には移せていませんでした。

特に手続きの面で「社労士に頼んだほうがいいかな…」と不安でした。
夫の反対と障害年金のデメリット
夫からは「もし障害年金を受給すると、将来的に寡婦年金(夫が死亡した際に妻に支給される年金)が受け取れなくなる」と反対されました。
障害年金を受給するデメリットは以下のとおりです。
決意と一歩踏み出すまで
B型作業所でのリハビリや自己管理を通して、パート勤務ができるまでに体調が回復した頃、「今なら、少しでも生活の助けになるなら」という気持ちが強くなりました。
夫とも改めて話し合い、私が働きながらも体調が不安定な状況であること、将来への備えとして必要な支援であることなどを理解してもらい、最終的に申請に踏み切ることができました。
申請すること自体に大きな抵抗はありませんでした。
しかし、公的な支援を受けることに対して「社会に申し訳ない」という気持ちが少しあったことも事実です。
でも、病気で苦しんでいるときに必要な支援を受けることは、私たちの正当な権利です。そう自分に言い聞かせ、一歩踏み出すことにしました。
2. うつ病で障害年金を受け取るための前提知識

今回は、「NPO法人障害年金支援ネットワーク」のサイトを参考に解説します。
障害年金は、病気やケガで日常生活や仕事に支障がある場合に受け取れる公的な年金制度です。主に「障害基礎年金」と「障害厚生年金」の2種類があります。
私が申請したのは、以前正社員として勤務していたため、障害厚生年金です。
申請には、以下の2つの重要な要件を満たす必要があります。
この2つの要件を満たした上で、病気や障害の状態が国の定める基準(障害認定基準)に該当しているかどうかが審査され、支給の可否や等級(1級、2級、3級)が決定されます。
うつ病の「障害認定基準」のポイント
うつ病の場合、症状の重さによって1級、2級、3級に分けられます。
3級は初診日に厚生年金に加入していた方のみが対象となります。
特に重要なのが、「精神の障害に係る等級判定ガイドライン」です。
これは、診断書の「日常生活能力の判定(食事、身辺の清潔保持、金銭管理など7つの項目)」と「日常生活能力の程度(日常生活全般の制限度合い)」が等級判断の大きな目安となるというものです。

このガイドラインを見ると、自分はどの級に当てはまりそうか検討がつきます!
また、働いているからといって、すぐに障害年金が受け取れないわけではありません。
就労している場合でも、その仕事の種類や内容、職場で受けている援助の内容、他の従業員との意思疎通の状況などが総合的に判断されます。
私もパート勤務をしながら申請し、3級の認定を受けることができました。
3. 【体験談】私が経験した障害年金申請のリアルな道のり

障害年金の申請は、思っていた以上に大変でした。
全体の流れと、私が特に「ここでつまずいた!」というポイントを図解にしました。まずは全体像を見てみてください。

このように、一本道ではなくいくつか「壁」がありました。
特に大変だったのは、初診日の証明と、書類集め、そして年金事務所とのやり取りです。
「初診日の壁」:転院経験が招いた苦労
私の場合は、うつ病発症後に引っ越しで転院を経験していました。
障害年金の申請は、「初診の病院」に診断書や受診状況等証明書を書いてもらう必要があります。
そのため、まず転院前の最初の病院に連絡を取り、遠い場所まで行って書類作成を依頼し、郵送してもらう手続きが必要でした。
しかし、苦労してその病院の書類を提出したにもかかわらず、申請後に「提出された情報から判断すると、初診日は転院後の病院になる」と年金事務所から指摘が…
結果的に初診日が変更になりました。

まさに「梯子を外された」ような気分でした。
図解すると、このような理不尽な流れが発生してしまったのです。
(※A病院の書類内容は無駄になりましたが、そこから「Bが初診」と特定できたので、審査上は必要なプロセスだったのかもしれません…が、当時は心が折れました)
複数の医療機関を受診している場合や、転院経験がある場合は、初診日の特定が最も重要なポイントになります。
必ず事前に年金事務所や専門家と相談して、初診日を特定してください。
「保険料納付要件」はクリア!
幸い、私はうつ病を発症する前に正社員として勤務していたため、厚生年金の保険料納付要件は問題なくクリアできました。
この点は大きな安心材料でした。
「診断書」は主治医との連携が命!
障害年金の申請において、医師が作成する診断書は最も重要な書類の一つです。
特に「精神の障害用」の診断書にある「日常生活能力の判定」や「日常生活能力の程度」の欄は、ご自身の状態が正確に反映されているかがカギとなります。
私は、診察時に主治医に現在の具体的な日常生活の状況(困っていること、できること、援助が必要なことなど)をまとめたメモを渡しました。
実際に私が意識して書いた内容は、このような感じです。

医師からも「このように書きますね」と確認ので、安心して依頼できました。
この画像を保存して、受診前にご自身の状況を当てはめてみてくださいね。
診察室ではつい「大丈夫です」と元気な姿を見せてしまいがちですが、それでは正確な診断書は期待できません。
ありのままの困りごとを具体的に、継続的に主治医に伝えることが非常に大切です。
ご家族など、普段の様子を知っている方に協力してもらい、医師に伝えてもらうのもよいでしょう。
「病歴・就労状況等申立書」は自分で作成
申立書は、ご自身の病気の経過や日常生活、就労状況などを時系列で詳しく記載する書類です。
私は年金事務所で書き方を教えてもらったので、作成自体は特別難しいとは感じませんでした。
ただ、数年前の状態を思い出し、それを具体的に記述していく作業は、精神的に消耗することもありました。
記憶を辿り、体調が悪かった時期の様子を詳細に書き出すのは、想像以上に大変な作業でした。
書類集めと年金事務所通いの負担
診断書以外にも、様々な書類を集める必要がありました。
障害年金申請に必要となる主な書類

マイナンバーカードの設定次第では、戸籍関係の書類は不要になります!
また、年金事務所には3回ほど足を運びましたが、私が利用していた最寄りの事務所は常に混雑しており待ち時間も長かったため、途中から少し遠く比較的空いている事務所まで通うことになりました。
病気を抱えながらこれらの手続きや移動を全て自分で行うのは、想像以上に体力と精神力を消耗します。
4. 3級受給が決定した今、あなたに伝えたいこと

今回の申請で3級の受給が決定したと知ったとき、本当に安心しました。
正直なところ、パート勤務やライターの仕事で少しずつ収入を得ていましたが、それだけでは生活が安定しないという不安が常にありました。
受給が決定したことで生活に直接的な変化はありませんが、月5万円の年金は何かあった時のための「貯蓄」に回すことができます。
この経済的な安心感は、病気を抱える私にとって何よりの支えです。
5. 障害年金(うつ病での申請)を検討しているあなたへ:私のメッセージ

私の実体験を踏まえ、うつ病で障害年金の申請を考えているあなたにいくつか伝えたいことがあります。
主治医との密な連携がカギ!
前述の通り、診断書にあなたのリアルな状況が正確に反映されることが最も重要です。
診察の際には、具体的に何に困っているのか、どんな援助が必要なのかを詳細に伝えてください。
メモを渡したり、信頼できるご家族に同席してもらったりするのも有効です。
転院経験がある場合は要注意!
複数の医療機関を受診していたり、私のように転院経験があったりする場合、初診日の特定や証明が非常に複雑になる可能性があります。
この点については、自己判断せず、必ず早めに年金事務所や専門家(社会保険労務士)に相談し、指示を仰ぐようにしてください。
年金事務所通いがつらいなら、専門家を頼る勇気を!
書類集めや年金事務所との往復は、体力的にも精神的にも大きな負担です。私自身、正直「大変だ」と感じました。
病気を抱えながら無理をする必要はありません。もし負担が大きいと感じたら、社会保険労務士などの専門家への依頼を検討するのも賢明な選択です。
「社会の足枷」だと感じないで!
公的な支援を受けることに対して、私のように「申し訳ない」と感じる方もいるかもしれません。
しかし、病気で苦しんでいるときに必要な支援を受けることは、私たちに与えられた正当な権利です。
もし、経済的な不安や体調が不安定で就労が難しい状況であれば、どうか一人で抱え込まずこの制度の利用を検討してください。
まとめ
障害年金は、うつ病で苦しむあなたが生活の基盤を立て直し、治療に専念するための大切な制度です。
申請手続きは大変なことも多いですが、決して一人で抱え込まず、主治医や必要であれば専門家と連携しながら進めていくことが重要です。
この情報が、あなたが安心して社会生活を送るための一歩となることを心から願っています。
精神疾患の方が利用できる経済的支援制度を5つまとめた記事もありますので、参考にしてみてくださいね!
その他に精神疾患を抱える方が利用できる制度もまとめています。








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