
そろそろ働きたいな…

社会復帰したいけどどうすれば…
うつ病の療養生活を経てこのような意欲が湧いてきた時。
最初にぶつかる壁が、「制度が多すぎて、違いがさっぱりわからない問題」ではないでしょうか?
似たような名前ばかりで混乱してしまいますよね。
公式サイトの説明を読んでも、「で、結局私はどこに行けばいいの?」と迷子になってしまう方は非常に多いです。
今回は、現役作業療法士(OT)であり当事者の私が、「今のあなたの体力や目的に合わせて選べる」ように、就労支援制度を整理しました。
2025年以降の新しい制度も含めた全6種類を、わかりやすく解説します。

精神疾患の方が利用できる国の制度一覧は、こちらの記事でまとめています!
まずは一覧で比較!あなたに合うのはどれ?
まずは、それぞれの制度の違いを一目でわかる表にまとめました。
「今の自分の状態に近いのはどこかな?」と、ざっくり当たりをつけてみてください。

迷ったらチェック!あなたにおすすめのコースは?
「表を見ても迷ってしまう…」という方は、この質問に答えてみてください。今のあなたが目指すべき場所が見えてきます。

それでは、詳しく見ていきましょう。
1. 【生活土台重視】まずは「暮らす」を整えるなら

「働く」以前に、生活リズムや体調がまだ不安定…

誰かと話すのが少し怖い…
そんな方が、無理なく社会復帰の第一歩を踏み出すための場所です。
① 自立訓練(生活訓練)「働く」の前に「生活」を整える。
就労移行支援やB型事業所などは「仕事・作業」が中心ですが、ここは「生活能力の向上」が目的の場所です。
「決まった時間に起きる」「人と話す練習をする」「体調管理の方法を学ぶ」など、社会生活を送るための土台(基礎体力)を養います。
原則2年間利用でき、「就職予備校」に行く前の「暮らしの学校」のようなイメージです。

いきなり就職や作業を目指すのが怖い方は、ここから始めましょう。
「急がば回れ」で、ここで土台を固めることが、結果的に再発を防ぐ一番の近道になります。
まずは週1回の外出練習から始めてみませんか?
▼詳しくはこちらの記事で解説しています
2. 【リハビリ重視】自分のペースで少しずつ働くなら

まだ毎日フルタイムで働く自信はない…

体調に合わせて、短時間や週数回から始めたい…
そんな、リハビリ・生活リズムの整えを重視したい方におすすめの2つです。
① 就労継続支援B型
「雇用契約なし」だから、休んでも大丈夫。生活リズムを整える第一歩。
事業所と雇用契約を結ばず、軽作業などを行いながら「工賃」をもらう場所です。
雇用契約がないため、体調が悪くて休んでも法的なペナルティがなく、自分のペースを守りやすいのが最大の特徴です。

「働く」というより「日中過ごす場所」としての機能も強いです。
まずは「週1回、家に引きこもらずに通う」ことから始めたい方に最適です。
▼詳しくはこちらの記事で解説しています
② 就労継続支援A型
「雇用契約あり」で、最低賃金をもらいながら働く。サポート付きのアルバイト。
こちらは事業所と雇用契約を結ぶため、最低賃金以上の給料が支払われます。
一般企業に近い環境ですが、スタッフのサポートがあり、障害や病気に理解のある環境で働けます。

B型よりも責任は伴いますが、しっかり稼ぎながら働きたい方向け。
「いきなり一般就労は怖いけど、生活費も稼ぎたい」という方のステップアップにおすすめです。
▼詳しくはこちらの記事で解説しています
3. 【一般就職重視】スキルを身につけて長く働くなら

最終的には一般企業で働きたい!

復職しても、また再発しないか不安…
そんな、将来的な自立・キャリアを目指す方を支える制度です。
③ 就労移行支援
就職のための「学校」。スキルを身につけ、就活をプロがサポート。
ここでは直接お金を稼ぐのではなく、就職に必要なスキル(PC操作、ビジネスマナーなど)を学ぶ「訓練」を行います。
履歴書の添削や面接練習、実習など、就職活動を二人三脚で支えてくれます。

最大のメリットは、「自分の取扱説明書」を作れること。
「なぜ自分はうつ病になったのか?」「どうすれば防げるか?」という自己分析ができるのが強みです。
▼詳しくはこちらの記事で解説しています
④ 就労定着支援
就職はゴールじゃない。働き始めた後の「困った」を支える伴走者。
就労移行支援などを経て一般企業に就職した方が、長く働き続けられるようにサポートする制度です。
「上司とうまくいかない」「疲れが溜まってきたけど言えない」といった悩みを、定期的な面談で相談し、必要であれば企業との調整もしてくれます。

復職・再就職で一番怖いのは「再発」です。
第三者が間に入ってくれる安心感は、メンタル安定の命綱になります。
▼詳しくはこちらの記事で解説しています
4. 【選択・権利】迷った時と、もしもの時
最後は、これからの新しい制度と、仕事が原因でうつ病になった方のための制度です。
⑤ 就労選択支援(2025年〜)
「自分にはどれが合っているの?」という迷子を救う新しい制度。
これまでは「なんとなく」でサービスを選んでしまい、「行ってみたら合わなかった」というミスマッチが起きることもありました。
この制度では、作業などを通じてあなたの能力や適性をアセスメント(評価)し、「今のあなたには就労移行支援が合っていますよ」「まずはB型から始めましょう」といった最適な選択をサポートしてくれます。

「自分がどれくらい働けるかわからない」という方は、まずこの制度を利用して、客観的なアドバイスをもらうのが近道かもしれません。
▼詳しくはこちらの記事で解説しています
⑥ 労災保険
仕事のストレスや長時間労働が原因なら、給付を受けられる可能性があります。
業務上の事由(パワハラ、長時間労働、事故など)でうつ病になった場合、治療費や休業補償が受けられる制度です。

「うつ病で労災なんて認定されない」と諦めていませんか?
認定のハードルは高いですが、認められれば経済的に大きな支えになります。
泣き寝入りする前に、一度知っておいてほしい権利です。
▼詳しくはこちらの記事で解説しています
まとめ:焦らず、あなたに合った「スモールステップ」を
就労支援制度は、あなたが社会に戻るための道のりです。

うつ病からの回復期、いきなり遠い地点(一般就労・フルタイム)を目指そうとすると動けなくなってしまうことがあります。
でも、B型や移行支援といった「中間地点」を挟むことで、無理なく勧めるようになります。
まずは、お住まいの自治体の「障害福祉課」や、お近くの「相談支援事業所」に、「働きたいけど、自分に合う場所がわからない」と相談することから始めてみてください。
あなたのペースで、一歩ずつ進んでいきましょうね。

精神疾患の方が利用できる国の制度一覧は、こちらの記事でまとめています!












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