【うつ病】「異常な倦怠感」って?私の体験談と乗り越え方

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【うつ病】「異常な倦怠感」って?私の体験談と乗り越え方 おりをりおのうつ病闘病記録
この記事を書いた人
おりを りお

うつ病になった作業療法士。障害者手帳、年金は3級。
うつ病と診断されて休職、退職、復職した経験を、当時の日記からブログに起こしています。
また、作業療法士の知識を生かして、精神疾患のある方やそのご家族向けの情報をまとめています。

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体が鉛のように重たい…

朝からもう疲れてる…

うつ病を抱えているあなたなら、理解していただけると思います。

一般的な「疲れた」とは全く違う、うつ病特有の「異常な倦怠感」。それは、周囲になかなか理解されにくく一人で抱え込みがちなつらさです。

私自身も、うつ病で休職中にこの正体不明の倦怠感に苦しめられてきました。

今回は私のリアルな体験談を交えながら、この「異常な倦怠感」がどのようなものなのか、そしてどう付き合ってきたのかを詳しくお話しします。

同じような症状に悩むあなたの心が、少しでも軽くなるヒントになれば嬉しいです。

前回は編み物について解説しました。

【経験談】「ディズニー帰りの疲れ」が毎日続く感覚

これは、体調が優れなかったある日の日記です。

今日はねなんかすごい疲れちゃって 体重いんですよ

昨日家の近くで外食してちょっと買い物して帰ってきたからだと思うんですけど、その後も1時間ぐらい寝ちゃって

お風呂入るにも… 私はお風呂入んないと気持ち悪くて寝れないたちなので…

栄養剤飲んででもお風呂入る人なんですけど
昨日はチョコ食べながらごまかしごまかしでなんとか入って寝た感じなんですね

今朝も体だるくて、旦那が遅起きなのを良い言い訳にして遅起きして

朝ご飯食べて爆睡してお昼ご飯食べて爆睡して今に至ります

もう寝てばっかり!
もういいんです!今日は何もしない!とにかく休みます!

普通の人の疲れたのレベルと、うつ病の人の疲れたのレベルって全然違うと思うんですよね…

私も働いていた時は、常にディズニー帰りの疲れってよく説明してましたね(笑)
体痛い重いみたいな(笑)

運動量減ってるから全身筋肉痛で、結構階段とか何往復もするような仕事だったので…

休職してからは筋肉痛はほとんどなくなったんですけど、体重いのは普通にありますよね

朝起きても夜の疲れぐらいの感じは、もう普通によくあるくらいですね

多分普通の人にはわかんないんだろうなこの感じは…
朝から働いた後の疲れって言ってもね…うつ病の方は 多分共感してくださると思うんですけど…

今日は全然体が動かない日です!何もしません!そういう日も大事!

先生からはもともと無理するなと言われてるので…免罪符がたくさんあるの(笑)

うつ病の異常な倦怠感とは?

日記にもあるように、うつ病の倦怠感は「普通の人の疲れたのレベルと全然違う」ものです。

私が感じていたのは、以下のような特徴でした。

  • 質が異なる疲労感
    身体を動かしたから疲れたというよりも、何か精神的な負荷が原因で全身が重く感じる。
  • 回復しない疲労
    どれだけ寝てもどれだけ休んでも、疲れが取れた感覚がない。「朝起きても夜の疲れぐらいの感じ」が日常的。
  • 身体の異変
    実際に体が鉛のように重く感じ、時には関節や筋肉に痛みを感じることもある(筋肉痛とは異なる感覚)。
  • 意欲の低下と連動
    疲れがひどいと、同時に何かをしようという意欲も失われ思考力も低下する。
  • 活動量との不一致
    ほとんど何もしていないのに激しい運動をした後のように体がだるく感じる。
おりをりお
おりをりお

パート勤務できるようになってからも、「1日の疲れを3日かけて癒やす」というのがなかなか理解されませんでした…

「お風呂も億劫」…日常生活への影響

この異常な倦怠感は、日常生活のあらゆる場面に影響します。

私の場合、日記にあるように以下のような影響がありました。

  • 最低限の身の回りのことすら困難に
    お風呂に入ること、着替えること、食事の準備など、これまで当たり前にできていたことが、途方もない労力に感じる。
  • 睡眠の質の悪化
    体は疲れているのに熟睡できなかったり、逆に寝すぎてしまったりと睡眠リズムが乱れる。
  • 活動量の低下
    外出や買い物どころか家の中で動くことも困難になり、寝たきりの時間が増える。
  • 社会活動からの孤立
    人と会う、電話をするなどのコミュニケーションも負担になり、徐々に孤立感が増す。
おりをりお
おりをりお

時には「お風呂に頑張って入るために自傷する」なんてこともありました…

お風呂がつらい方向けに、私が助けられたお風呂グッズの紹介もしています!

「何もしない」を自分に許す勇気と医師の言葉

うつ病の「異常な倦怠感」と向き合う上で、最も大切だと感じたのは「何もしない日」を自分に許すことでした。

日記にも「もういいんです 今日はね何もしない 何もしない!とにかく休みます!」と書いたように、頑張れない自分を責めるのをやめ、「休むこと」を最優先にしました。

私を支えてくれたのは、主治医からの「無理するな」という言葉です。この言葉は、私にとってまさに「免罪符」でした。

社会で生きる私たちは「休むこと」に罪悪感を抱きがちです。しかし、うつ病の回復には十分な休息が不可欠であることを主治医の言葉が教えてくれました。

疲れている時に無理をして動けば、症状は悪化する一方です。

時には、栄養剤の力を借りてお風呂に入るなど最低限のことだけをこなし、あとはただひたすら休む。それが、私にとっての「対処法」でした。

周囲の理解と、同じ症状に悩むあなたへ

この「異常な倦怠感」は、周りの人にはなかなか理解されにくい症状です。

見た目には元気そうに見えるのに、なぜか動けない。そんな葛藤を抱えている方も多いのではないでしょうか。

「朝から働いた後の疲れって言ってもね、うつ病の方は多分共感してくださると思うんですけど…」という日記の一節は、まさにそのもどかしさを表しています。

もしあなたが今、私と同じようにこの異常な倦怠感に苦しんでいるなら、伝えたいことがあります。

  • あなたは一人じゃない
    この症状に悩んでいるのはあなただけではありません。多くのうつ病の方が、同じような感覚を経験しています。
  • 自分を責めない
    動けない日があっても、それはあなたの怠けではありません。病気が引き起こす症状です。自分を責めないでください
  • 休むことに許可を
    「休んでいいんだ」と自分に許可を出してあげてください。時には何もしないことが、何よりも大切な治療になります。
  • 無理は禁物
    少し調子が良くても、無理は絶対にしないでください。焦らず、自分の心と体の声に耳を傾けることが、回復への近道です。

うつ病の回復は、一進一退を繰り返すこともあります。

でも、焦らずゆっくりと、あなたのペースで進んでいきましょう。

この「異常な倦怠感」と上手に付き合いながら少しずつあなたのペースを取り戻せるよう、応援しています。

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