
医療費が高いけど、手続きが面倒で動けない…

そもそも高額療養費制度っていくらから使えるの?
うつ病でも使える?
「高額療養費制度」という言葉は知っていても、申請手続きがめんどくさいし、内容もよくわからないという方は多いのではないでしょうか。
実は、私も中学生の頃、顎関節症で100万円近くの医療費がかかったことがあります。
当時実家が貧乏だったため、親は必死に手続きをしてくれたのを覚えています。

家計もギリギリだったはずなので、めんどくさいとか言ってられなかったんでしょうね…
大きな金額を払わせて申し訳ない気持ちでいっぱいでしたが、「少しでも返ってくるから」という言葉に、わずかながら安心した記憶があります。
この記事では、公的機関のサイトでは触れられない、当事者ならではの視点で「めんどくさくてもこれだけやればOK」というポイントを絞って解説します。

高額医療費制度と似た制度について知りたい方は、こちらの記事から確認してみてくださいね。
ぶっちゃけ、高額療養費制度ってうつ病でも使えるの?

結論から言うと、高額療養費制度はうつ病や精神科の通院でももちろん使えます。
この制度は、公的医療保険が適用される医療費であれば、病気の種類や治療内容に関係なく利用できます。
うつ病の治療は入院よりも通院が中心になることが多いため、ひと月の医療費が自己負担限度額を超えることは稀かもしれません。

高額療養費制度はひと月の自己負担額で計算されます!
入院治療があった方だけでなく、医療機関を複数受診したり薬代が高額になったりした方は、制度の利用を検討する価値は十分にあります。
【ここが一番めんどくさい】申請手続きのハードルを下げる3つのポイント

高額療養費制度の申請が面倒に感じるのは、主に以下の3つの理由ではないでしょうか。
当事者である私から、そのハードルを下げるためのアドバイスをお伝えします。
1. 書類集めがめんどくさい → 領収書は「一箇所」で保管する
毎月通院するたびに、領収書がバラバラになってしまいがちです。
後からまとめて探すのは、うつ病の症状(集中力の低下、意欲の減退)があるとなおさら大変です。
✅解決策

私も複数の病院に通院していますが、必ず領収書は大きめのボックスに放り込むようにしています!
2. 申請書の書き方がめんどくさい → 〇〇を参考にすればOK
申請書には、氏名や住所の他に、医療機関名や保険診療費の総額などを記入する必要があります。
これらを一つずつ調べて書くのが面倒に感じてしまいますよね。
✅解決策

「診療報酬明細書(レセプト)」は、だいたい領収書と一緒に受け取ることが多いです!
3. そもそも申請する気力がない → 「誰かに頼る」ことを検討する
手続きをしようと思っても、体が動かない、思考がまとまらない、という状態では申請すること自体が非常に難しいです。
✅解決策

代理人は、家族だけでなく会社の関係者や友人でも可能です!
必要になる書類は加入している保険組合などによって異なるので、確認しておきましょう。
高額療養費制度と併用できる、精神疾患の強い味方

精神科の医療費負担を軽減する制度は、高額療養費制度だけではありません。
他の制度と併用することで、さらに負担を減らすことができます。

こちらの記事でも解説しています!
1. 自立支援医療制度(精神通院医療)
これは、精神疾患の通院医療費が1割負担になる制度です。

自立支援医療制度の詳細はこちら!
2. 医療費控除
これは、年間の医療費が一定額を超えた場合に、所得税が安くなる制度です。

医療費控除の詳細はこちら!
高額療養費制度の具体的な申請方法

申請には主に2つの方法があります。
1. 払い戻しを申請する方法(一般的な方法)
これが最も一般的な方法です。
まずは医療費を一旦全額支払い、後日払い戻しを受けるという流れです。
手続きの流れ
- 医療費を支払う
病院や薬局の窓口で、通常の自己負担額を支払います。 - 申請書を提出する
ご自身が加入している健康保険(協会けんぽ、健康保険組合、市区町村など)に「高額療養費支給申請書」を提出します。 - 払い戻しを待つ
申請後、払い戻しまでには診療月から数えて3ヶ月以上かかることがほとんどです。

一旦大きな金額を支払わなければならないのがデメリットですが、手続きを後回しにできます。
2. 事前に「限度額適用認定証」を申請する方法(おすすめの方法)
もし医療費が高額になることが事前に分かっている場合は、こちらの方法がおすすめです。
窓口での支払いを最初から自己負担限度額に抑えることができます。
手続きの流れ
- 申請書を提出する
ご自身が加入している健康保険に「限度額適用認定証」を申請します。 - 認定証を受け取る
申請後、認定証が送られてきます。 - 窓口で提示する
医療機関を受診する際に、健康保険証と一緒に認定証を提示します。

先に手続きを済ませる必要がありますが、この方法なら窓口で支払う金額が小さくなります!
払い戻しの手間もなくなるのがうれしいですね!
結局、いくら返ってくる?あなたの負担額をざっくり計算する方法

医療費がどのくらいかかると、高額療養費制度の対象になるのでしょうか。
高額療養費制度の自己負担限度額は、年齢や収入によって異なります。
細かい計算は複雑なので、ここでは「ざっくりいくらから申請できるか」の目安と、「実際にいくら戻ってくるのか」の計算方法を解説します。
✅目安:月額で自己負担限度額を超えるか確認する
上記はあくまで目安です。
詳しい金額はご自身の収入や保険の種類によって変わります。
✅実際の払い戻し額の計算方法
では、具体的にどのくらいの金額が戻ってくるのでしょうか。
例えば、ひと月の医療費総額が30万円かかったとします(3割負担で窓口支払い額は9万円)。
あなたの年収が156万円〜370万円だとすると、自己負担限度額は57,600円です。
払い戻し額 = 90,000円(窓口支払い額)− 57,600円(自己負担限度額)= 32,400円
この場合、32,400円があなたの口座に払い戻されます。
上記はあくまで目安です。
詳しい金額はご自身の収入や保険の種類によって変わります。
高額療養費制度は、「同月(1日から月末まで)」の医療費が対象になります。
年間で大きな金額がかかったとしても、ひと月に集中していなければ申請の対象にはなりません。

去年の私の医療費自己負担額は16万円でしたが、1ヶ月単位でみると3万円を超えませんでした。
つまり、私の場合は高額療養費制度の対象にはなりません。
まとめ:めんどくさいけど、あなたの未来のために
高額療養費制度の申請は、正直に言ってめんどくさい手続きです。
それでもまとまった金額が返ってくることは、経済的な負担を軽くするだけでなく安心にもつながります。
特に入院治療があった方は、制度の対象になっている可能性が非常に高いので、ぜひ一度確認してみてください。
今は動くのが難しいかもしれませんが、まずは領収書をまとめることから始めてみませんか?
一歩ずつ、無理のない範囲で進めていきましょう。
あなたの努力は、きっと報われます。

他にも、国の支援制度はたくさんあります。
以下の記事で確認してみてくださいね!









コメント