精神科の作業療法

うつ病闘病記録
この記事を書いた人
おりを りお

うつ病になった作業療法士。障害者手帳は3級。
うつ病と診断されて休職、退職した経験を、当時の日記からブログに起こしています。
また、作業療法士の知識を生かして、精神疾患のある方やそのご家族向けの情報をまとめています。

おりを りおをフォローする

こんにちは!おりをりおです!

今回は休職4日目の日記を振り返りますが、精神科の作業療法についての内容が多かったですね。

何回か日記の方にも出てきているのですが、実際に何を目的に何をしているのかは、なかなかイメージできないと思います。

おりをりお
おりをりお

体のリハビリはなんとなくわかる気がするけど、心のリハビリって難しそう…

当時の日記を振り返りながら、今日は作業療法についても解説していきます!

休職4日目の様子

実は私、本職は作業療法士でして。
精神科のリハビリも実習で経験させて頂きました。

こういう手先を使う作業活動をしている方、とても多かったんですよね。

単純作業を繰り返していると集中しやすいので、不安が頭の中でぐるぐるしやすくても意外とこういうのはできたりします。

私も編み物は現実逃避の手段です。
とはいえ、今日さっそく鬱々としてましたけどね笑

だんだん完成に近づいているって分かるのが、よりいいんですよね。
私でも何かを作れてる、完成させられるって達成感。
今日はここまで出来たから花丸とか、自分をプラスに評価しやすくて…

う〜んうまく伝えられてる気がしない…
文章がうまく作れない…
頭の中がまとまらない…

まあいっか!みなさんの読解力や察する能力に委ねます笑
なんか休職中の方とか、不安がある方とか、手作業おすすめですよってお話。

簡単なパズルとかもいいと思いますよ!
今はアプリでいろいろ出来ますしね!

何をするにも自分がやりたいと思える状態になってから。
無理はしないで、迷ったら主治医に相談で!

午後はほとんどお布団でした。
かと言って眠るわけでもなく…

なんというか、無気力で寝てるだけでも疲れる感じ…
やっぱり調子に波があるなあ…

焦らずゆっくり!
言い聞かせながら進みましょ!

リハビリって?

「リハビリ」と聞くと、ほとんどの方は体のリハビリをイメージすると思います。

リハビリは英語でrehabilitationと書きます。「re」は再び、戻すといった意味があり、「habilis」は適したという意味があります。

つまりリハビリとは、元の適した状態に戻す、自分らしい生活に戻すといった意味になります。

作業療法士に似たリハビリ職である理学療法士は確かに、戦争に対する傷病者の体の回復がルーツです。しかし、私たち作業療法士の起源は精神科です。

作業療法の始まり

むかーしむかし、外国の精神病院で患者さんを鎖に繋いでいたような時代。ピネルさんという人が患者さんを鎖から解放して「人道的な支援」をしたところ、患者さんたちが回復していったそうです。

この「人道的な支援」というのは、生活リズムを整えたり、仕事(作業)をしたりすることです。

患者さんは何もしないでいるより、何かやってた方が調子が良くなるのか!と発見し、治療法を確立していったのが作業療法の起源ですね。

とはいえ、なんでもかんでも作業をさせれば良いというわけではありません。
その人の症状や悩み、環境や生活歴など、色んなことを考えながら
「何を目標として」「何を目的に」「どのような作業を」「どのくらいの量や頻度でするのか」
決めていきます。

精神科の作業療法って?

とは言っても、なかなかどんなことをしているのかはイメージできませんよね。

そこで、当時の私に対してリハビリをするとしたら、という仮定で説明していきます!

休職して4日目の私に対するリハビリ

例えば、休職して4日目のうつ病の私に対して作業療法をするとします。
この頃の私は、何もしなければネガティブな事ばかり考えて鬱々としてしまい、一日中泣いているような状態でした。

この状態の私に対して今の私が作業療法をするのならば、
「ストレスへの対処法を見つけることを目標として」「落ち込んでいる時間を減らすことを目的に」「Netflixでの動画鑑賞を」「毎日2時間ベッド上で行う」
こんな感じですかね。

何かを見たり考えたりしている時はネガティブ思考にとらわれにくくなるので、体力がなく起き上がる気力がない状態でも取り入れやすい活動として「動画鑑賞」を挙げました。

おりをりお
おりをりお

動画を流すだけなら、しんどい時にそのまま寝ちゃっても大丈夫!
あくまで、ぐるぐるネガティブ思考にはまらなければOKです。

休職して3か月目の私に対するリハビリ

今度は、休職して3か月くらいの私に対して作業療法をするとします。
この頃の私は薬によって抑うつ状態は軽減したものの、寝たきりが続いたため体力が落ちてしまい、ご飯を食べるために20分座り続けるのもしんどい状態でした。

この状態の私に対して今の私が作業療法をするならば、
「日常生活動作(家の中の生活)を安定して行えることを目標として」「30分座り続ける体力をつけることを目的に」「編み物の活動を」「1日30分ソファに座って行う」
こんな感じですかね!

元々趣味や仕事で編み物をしていたことがあるので、楽しんで続けられる作業として編み物を選びました。準備や片付けも楽ですし、いつでも切り上げられる作業というのがポイントだったりします。

おりをりお
おりをりお

この段階は「これならできる!」と思える自信のある作業を選ぶことが大事!
新しく難しい作業をしようとすると、精神的な負担も大きくなっちゃいますからね。

実際は色んな病気や症状を抱えた患者さんに対して行うのでもっと複雑ですが、簡単に説明するとこんな感じですね!

同じ人に対してでも、その人の回復状況なんかによって調整や変更を繰り返していきます。

焦らずゆっくりと

なんとなく精神科の作業療法についてイメージできましたか?
休職4日目の私は頭が回らないながらも、こんな感じのことを考えながら色々挑戦していました。

まあ今考えると、この頃は動画見るくらいにしてがっつり休んどきゃいいんだと思いますけど笑
この頃は「早く治したい」と前のめりだったからなあ…

私の経験から言えるのは、うつ病は開き直れたら回復が始まります。
「頑張って早く治して復職しないと…」と焦ってるうちは良くなりません。
「まーいっか!人生の夏休みだと思って思う存分ゴロゴロしたろ!」くらいでちょうどいいです笑

まあそう簡単に開き直れる状態ならうつ病になっていないんですけどね!!

長くなってしまったので、このくらいで終わりにしましょう!
おりをりおでした!

プロフィール
おりを りお

うつ病になった作業療法士。障害者手帳は3級。
うつ病と診断されて休職、退職した経験を、当時の日記からブログに起こしています。
また、作業療法士の知識を生かして、精神疾患のある方やそのご家族向けの情報をまとめています。

おりを りおをフォローする
うつ病闘病記録
おりを りおをフォローする

コメント

タイトルとURLをコピーしました